アメリカ・カナダの要点とひっかけ(ソムリエ・ワインエキスパート 論点テキスト)
アプリの分野「アメリカ・カナダ」にあたる8論点を、要点48本・ひっかけ26本にまとめました。
最終更新:2026年10月25日
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このページの論点
米国(産地表示の割合・品種表示の規則)
米国産ワインの州・郡・AVA の産地表示の最低割合、品種名表示、ヴィンテージ、複数郡・複数州の表示規則が問われる。
要点
- AVA ではない州・郡の産地表示には、ワインの 75% 以上が表示した産地で栽培された原料に由来することが必要である。
- AVA 名を産地として表示するには、ワインの 85% 以上が AVA の境界内で栽培されたぶどうに由来しなければならない。
- 品種名をタイプ名として表示できるのは、27 CFR 4.25 の産地表示も付す場合に限る。
- 単一品種名は、その品種が 75% 以上で、かつその 75% が表示した産地で栽培されていれば表示でき、複数品種の割合の許容差は ±2% である。
- AVA 名を表示するワインのヴィンテージは、95% 以上がその暦年に収穫されたぶどうに由来する必要がある。
- 複数郡の産地表示は同じ州の 2 つまたは 3 つの郡に限り、原料の全量が表示した郡産で、各郡の割合を ±2% の許容差で示す。
- 複数州の産地表示は互いに隣接する 2 州または 3 州に限り、全量が表示した州産で、各州の割合を ±2% の許容差で示す。
ひっかけ
- Vitis labrusca 種は 51% 以上で品種名を表示できるが、75% 未満なら「contains not less than 51 percent」の記載が必要である。
- 75% 以上で足りるのは単一の州・郡の産地表示で、複数郡表示は全量が表示した郡産でなければならない。
- 郡名の産地表示に AVA の語を付ける規定はなく、必要なのは county の語を郡名と同じ大きさで併記することである。
- 州名の産地表示は、米国内のどの州で仕上げてもよいのではなく、表示した州またはその隣接州で仕上げる必要がある。
米国(度数・Estate bottled・警告)
米国産ワインのラベル規則(port・度数表示・Estate bottled・亜硫酸塩・健康警告)の基準が問われる。
要点
- port の名称を付けるには、添加したぶどうブランデー等に由来する分を含めて18%(容量)以上のアルコール分が要る。
- アルコール度数の表示が義務になるのは14%(容量)を超えるワインで、14%以下は table wine の表示があれば省略できる。
- 度数表示の許容差は14%超が±1%、14%以下が±1.5%で、度数が高いほど許容幅が狭い。
- Estate bottled は、瓶詰めワイナリーが表示した AVA 内にあり、破砕から瓶詰めまで敷地を離れず継続して行うことが条件である。
- Estate bottled で所有していない土地を controlled(管理)とみなす契約は、期間3年以上の賃貸借などである。
- 総二酸化硫黄が10 ppm以上検出されるワインには、「Contains sulfites」などの表示が要る。
- 政府健康警告は、妊娠中の飲酒による先天性異常の危険と、運転や機械の操作・健康への悪影響の2点を示す。
ひっかけ
- Estate bottled は州名の産地表示でも使えるのではなく、AVA の産地表示を付けたワインに限られる。
- dessert wine は14%超20%以下や17%超24%以下ではなく、14%超24%以下の grape wine である。
- Gamay Beaujolais は Gamay 種を使う名称ではなく、Pinot noir/Valdiguié 由来で、2007年4月9日以降の瓶詰めには使えない。
オンタリオVQA(Icewine・表示規則)
オンタリオ VQA の Icewine・Late Harvest の基準、産地表示の割合、ヴィンテージ表示、発泡性や Appassimento の定義が問われる。
要点
- Icewine は、樹上で自然に凍結したぶどうを気温が−8℃を下回ったときに収穫し、糖度35度(Brix)以上の果汁が得られるワインである。
- 収穫時の糖度は、Late Harvest が22度以上、Select Late Harvest が26度以上、Special Select Late Harvest が30度以上である。
- 産地表示は、Ontario と sub-appellation が100%、Niagara Peninsula などの appellation が85%超のぶどうを意味する。
- ヴィンテージは、単一の収穫年のぶどうが85%以上のときに表示でき、Icewine などでは表示が必須である。
- VQA の要件の法的根拠は Vintners Quality Alliance Act, 1999 で、用語の定義は Regulation 406 が扱う。
- Sparkling Wine は圧力300 kPa以上、Effervescent Wine は300 kPa以下で、どちらも人工的な炭酸ガスの注入は禁止される。
- 乾燥ぶどうが85%以上のワインは Appassimento または Vin de Cure を名乗れ、15〜85%は割合を併記して Appassimento-method と記述する。
ひっかけ
- VQA ワインの栽培地は、裏ラベルへの記載では足りず、ラベルの正面(front label)に表示しなければならない。
- ハイブリッド品種を含むワインは appellation 名を自由に使えるのではなく、産地は Ontario の表示に限られる。
- ヴィンテージの表示が任意なのは Sparkling・Fortified・Liqueur Wine であり、Icewine や Late Harvest では必須である。
カリフォルニア(AVAの位置関係)
カリフォルニアの AVA について、属する郡、どの AVA の内側か、標高などの境界条件が問われる。
要点
- Stags Leap District は Napa 郡にあり、Napa Valley AVA の内側に位置する。
- Los Carneros AVA は、Carneros の名称も使え、境界は USGS の Sonoma や Napa などの地図で定められる。
- Alexander Valley AVA は Sonoma 郡の北東部に位置する。
- Santa Maria Valley AVA は Santa Barbara 郡と San Luis Obispo 郡にまたがる。
- Mendocino Ridge AVA は、Mendocino 郡内の標高1,200フィートの等高線以上の区域に限られる。
- Paso Robles AVA は、Adelaida District・Creston District・El Pomar District など11件の AVA を内側に抱える。
- Central Coast AVA は複数の郡にまたがる広域 AVA だが、Santa Cruz Mountains AVA は区域から除外される。
ひっかけ
- Dry Creek Valley・Alexander Valley・Russian River Valley は Napa Valley の内側ではなく、Sonoma 郡の別の AVA である。
- Los Carneros AVA は Napa 郡と Solano 郡ではなく、Napa 郡と Sonoma 郡にまたがる。
- Ballard Canyon・Arroyo Grande Valley・Sta. Rita Hills は、Paso Robles の内側の AVA ではない。
- Paso Robles・Arroyo Seco・Santa Maria Valley は除外された AVA ではなく、Central Coast の内側にある。
オレゴン・ワシントン・東部のAVA
オレゴン・ワシントン・東部の AVA について、親 AVA との内外関係、州や郡の位置、標高などの境界条件が問われる。
要点
- Walla Walla Valley AVA は Columbia Valley AVA の内側にあり、Washington 州の Walla Walla 郡と Oregon 州の Umatilla 郡に位置する。
- Willamette Valley AVA は、北をコロンビア川、西をコースト山脈、東をカスケード山脈に囲まれた約5,200平方マイルの地域である。
- Red Mountain は Yakima Valley、Dundee Hills は Willamette Valley、Applegate Valley は Rogue Valley の内側にある。
- Long Island AVA は約1,170平方マイルの Nassau 郡と Suffolk 郡で構成され、両郡の沖合の島を含む。
- Yamhill-Carlton AVA は、境界内の標高200フィート以上1,000フィート以下の土地に限られる。
- Augusta AVA の境界は Missouri 州にある。
- Columbia Gorge AVA は、Oregon 州の Hood River 郡・Wasco 郡と Washington 州の Skamania 郡・Klickitat 郡にまたがる。
ひっかけ
- Walla Walla Valley AVA は Willamette Valley AVA の内側ではなく、Columbia Valley AVA の内側である。
- Willamette Valley AVA の南を画するのはシスキユー山脈ではなく、カラプーヤ山脈である。
- Oregon 州 Yamhill 郡の McMinnville は、Washington 州と Oregon 州にまたがる Columbia Valley の内側とは定められていない。
- Rogue Valley は Jackson 郡と Josephine 郡、Yakima Valley は Benton 郡と Yakima 郡にあり、州をまたがない。
BC VQA(GI・Estate)
BC VQA の Icewine・Late Harvest の基準、GI と sub-GI の仕組み、Estate Bottled の契約期間が問われる。
要点
- BC VQA の Icewine は、瓶詰め時の残糖が100 g/L以上で、-8°C以下で自然凍結したぶどうを凍ったまま搾汁する。
- Cowichan Valley は、Vancouver Island の subdivision(sub-GI)として定められている。
- 新しい sub-GI の勧告には、処理量・栽培量の3分の2以上を占める認証保持者と登録栽培者それぞれの3分の2以上の賛成が要る。
- Late Harvest wine の収穫時最低 Brix は、Late Harvest が23°、Select Late Harvest が26°と段階が上がる。
- GI を British Columbia とするには、ぶどうの100%が British Columbia 産でなければならない。
- BC VQA の Estate Bottled の表示は、契約の4年目以降に限られる。
ひっかけ
- Special Select Late Harvest の最低 Brix は、Ontario VQA の30度ではなく、BC では32°である。
- British Columbia 以外の GI を使うとき、残りの15%は州外のぶどうでもよいのではなく、BC 内の他の場所産でなければならない。
- Estate Bottled の賃貸借などの契約期間は、米国連邦規則の3年以上ではなく、BC VQA では10年以上である。
オンタリオ(appellation構成)
オンタリオの3つの appellation と、Niagara Peninsula の区分、最北の産地、South Islands の位置づけが問われる。
要点
- オンタリオ州の Wine Appellation は、Niagara Peninsula・Lake Erie North Shore・Prince Edward County の3つである。
- Niagara Regional Appellations は、Niagara Escarpment・Niagara-on-the-Lake・West Niagara の3つである。
- Prince Edward County は北緯44°にある Ontario の最北の appellation で、2007年に appellation of origin として定義された。
- South Islands は2015年7月に sub-appellation と宣言された、Town of Pelee Island を構成する9つの島である。
ひっかけ
- South Islands は Niagara Peninsula の sub-appellation ではなく、Lake Erie North Shore の sub-appellation である。
- Beamsville Bench・Short Hills Bench・Four Mile Creek は regional appellation ではなく、sub-appellation である。
- Okanagan Valley・Fraser Valley・Similkameen Valley は、オンタリオ州の appellation ではない。
AVA制度(請願・TTB一覧・大小AVAの扱い)
TTB が示す AVA の確立済み件数、新設請願で説明する地域の特徴、大小の AVA の関係が問われる。
要点
- TTB の確立済み AVA 一覧は、2026年10月24日の確認時点で280件、うちカリフォルニア州が154件で最多である。
- AVA 新設の請願では、気候・地質・土壌・地形などと並べて、最低標高と最高標高を地域の特徴として説明する。
- 名称の認知度と特徴で大きな AVA から明確に区別できる小さな AVA は、TTB が大きな AVA の一部でないと判断でき、大きな AVA の名称を産地表示に使えない。
ひっかけ
- 区別できる小さな AVA は、請願が却下されて大きな AVA の名称に統一されるのでも、大きな AVA の名称との併記を義務づけられるのでもない。
- 請願で説明する特徴は、ワイナリーの年間販売量や観光客数ではなく、ぶどう栽培に影響する物理的な特徴である。
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